らくらくらいふ

おだやかでおちついたきもち、それだけ

黒い部屋

常習的に人を傷つける人間がいて

言葉で人がどれだけ痛手を負うか

理解していない人間がいて

特に人の痛みに鈍感な中高生が集まる場所では

常に構えていないと心に穴があいてしまう

自分を捨てて生きるには

自分なんていないと思うには

Google検索しても出てきやしない

一瞬は思えても

一分と持たない

自分が消える感覚をずっと持つには

どうしたらいいんだろうか

 

 

 

 

 

本音を言うのが正義じゃないぜ

「私は思ったことをすぐ言ってしまうので」

って言えば許されると思っているのか?

思ったことを口走ることで、本音をぶつけることで、どれだけの人を傷つけてきたんだろう

当たり障りのないことだけをしゃべって

各々の役割を演じるだけで十分だ

人間関係はそれくらいで十分だ

自分を出すから人を傷つけるのだ

「傷ついてこそ、本物だ」

って言う奴らの言葉に耳を貸すな

愛してるから、といって殴ったり

成長して欲しいから、といって怒鳴りつけたり

人を傷つけることがどれだけ罪深いことか

どうしてみんな分からないんだろう

どうして平気で傷つけるんだろう

人を傷つけたいという衝動のために

あなたのため、という言葉を使うな

調和よりも争いを望んだくせに

社員みんなの幸せのために、なんて言うな

みんな腹を立ててる

みんな苛立っている

平和を望んでる人間なんていない

やさしくない人間たちのやさしくない世界

僕はこんなに平和を望んでいるのになんであいつらは簡単に人を傷つけられるんだって不思議でしょうがない

社内掲示板で社員を叱責する彼を見る度にどうすればあいつが傷ついて苦しい思いをするか考えて、ごめんなさい許してくださいって土下座する彼の頭を踏みつける妄想で1時間潰してしまうやさしい人間は僕くらいなもんだろな

あいつさえ消えればみんな幸せなのに、と思う自分が真っ先に消えるべきなのだ

だから消し方を教えてくれと言ってるんだ

 

 

 

 

 

本気の思いは相手を傷つけずには伝えられないらしい

だったら伝えてくんなよ

人を傷つける罪より

本気を伝える気持ちよさを優先しやがった

言われた言葉が心の中で暴走して

3日間みぞおちを食い潰している

本気を伝えられてすっきりした彼女と

布団の中で苦しみ悶える自分

人が嫌いって呟けば

人と関わらなくて済む世界なら良かった

ひとりでは生きていけない世界で

笑って楽しく暮らすにはどうすればいい

 

 

 

 

人が嫌いって思い続けてたら

明日職場に行けなくなりそうだから

これ以上考えるのはよそう

天井が白だったのに完全に真っ黒だ

人が嫌いって思い続けてたら一日が終わっちゃった

 

 

 

 

いまの一番ののぞみ

あたたかくてやさしいお姉さんに抱きつくこと

つらいね、よしよしって頭なでられたい

心も体も全部とけてなくなっちゃうだろな

どうせ消えるならやさしいおねえさんの腕の中がいいな

人のぬくもりで

心の痛みを溶かしたいんだ

人のぬくもりでしか

このみぞおちの黒い塊は溶けない気がするんだ

人が嫌いなわけないだろ

嫌われたから嫌わざるを得なかったんだ

みんな愛されたかったんだ

 

 

 

 

 

あたたかくてやさしい

おねえさんみあふれる女性と

あたたかいベッドの中でぬくぬく過ごすには

どの大学を出ればよかったんだろうな?

今からでも間に合うとしたら

何をすればいいんだろうな?

そのためなら頑張れるかもしれない

そのためなら布団から出られるかもしれない

 

 

 

 

 

人付き合いのプロフェッショナルになりたい

人が嫌いだからって人を避けてたら

結局一生布団の中だ

天井の真っ白なスクリーンに

嫌な記憶を鮮明に映し出して

何度も何度も再生するうち

人生のエンドロール流れ出して終了だ

嫌いな人間の名前ばかりが

下から上へゆったりゆったり流れていって

人を恨むことしかしてこなかった

最低の人生だったって涙して

すべてが終わるんだ

 

 

 

 

人と関わることでしか生きていけない世界なら

人と関わることに誰よりも上手くなれば

きっと最高の人生を送れるよ

コミュニケーションも心理学も

誰よりも上手く使いこなす必要がある

それだけ幸せに対して真剣なんだ

嫌いな人間共をあたたかい言葉で殺してやる

笑顔で、おもいやりで、世界を潰してやる

みんな消してやる

やさしい言葉で、思いやりの言葉で

全員消えろ

 

 

 

 

 

 

 

 

ほんのちょっと優しくされるだけでいいのに

やさしさってなかなかもらえないものだね

やさしい人間になりたかったのは

やさしさに守られたかったから

やさしさを手に持ってたかったから

やさしさの感覚がほしかったから

やさしさ

あたたかく抱かれる感覚

生きる理由ってそれだけだ